わたしは、10個上のアリマから親しまれていた。なにかとお願いされる事があった。
その中で1番困ったのが、女性に会いに行くのが怖いから一緒にきてほしい。というもの。30にもなって…。。
確か、当時は携帯のメアドなどを聞いてやりとりをする文化。メル友とか言ったかな。
それを使ってナンパする文化があったような…。どんな流れか忘れたがアリマは女性とメル友となっていた。その人に会いに行くから同伴しろと。
その時点で、勇気がないならそんなのするな!!とか叱った気がする。
わたしは当時のその文化がすごく嫌いだった。見ず知らずのやつとメールする女性も女性だと思ってた。
とにかく新しい文化を警戒しまくっていた。
そしてアリマに懇願され、ついていくことになった。懇願とひと事で書いたが、それは本当にしつこく「了解」をきくまで延々とお願いされるのだ。
当日は夜のドライブだった。片道2時間の道のり。
当時車を持ってなかったので、夜のドライブは楽しかった。
何を話したか覚えていないが……。その途中の浜辺でトイレ休憩した。
たまたま車をとめたそこは月夜にあたりきれいな海だった。
トイレをすまし車に戻ると、アリマが一言
「あそこに可愛い女の子が3人いるからナンパしよう。」
「え!?」
約束を破って目の前の3人にシフトしようとしています。
おそらく、顔もわからない一人より、かわいいとわかってる3人が確実!て計算だろう。
わたし「いやいやいや。約束してるじゃん。だめでしょ!」
アリマ「いや。かわいいし。向こうは遠いし。」
こいつ腐ってる!て心底思った。でもあきらめないのもこの人。
案の上あきらめずしつこかった。わたしは心折れて
「わかりました。どうぞ好きにしてください。」
と言うと彼は
「ぼくが声かけると駄目だから声かけて来て」
ブチン!!
もう話したくもないと思い半ギレのまま声をかけることに…。
いや。まてよ。ナンパしたことない!!いやだなぁ。屈辱。
あ。そうそう引っかからんか♪声かけてダメでしたーでいいや。と思いナンパへ。
「あのー。ぼくら二人なんですけど、カラオケとかいきませんかー?」
女子A「えー。ちょっとねー」女子B「ねー。次がねー」わたし「ですよねー」女子C「でもすこしならねー。」わたし心「ん?風向きが…」女子A「少しはいいかなー」女子B「そうねー」
わたし「まずい!!!」
ナンパに成功してしまう!!アリマが喜ぶだけやん!!これはまずい!!!!
とっさに「いや。無理しなくていいですよ。私の相方変人だし。」
と言って逃げた。めっちゃ逃げた。なんで成功したのか…。それが人生最初で最後のナンパ。
アリマは「君がだめならだめだね」て言ってきたけど心では「成功したし!」て思ってた。
とりあえず私の人生ナンパ成功率は100%です(どうでもいいけど)。
その後、予定通りアリマのメル友に会いに。
到着すると20歳の子がいた。正直ブサイクだった。アリマは「かわいいねー」て本人に言って私に同意を求めたが、苦笑いを返すのが精いっぱいだった。これ書きながら思い出したけど、当時ミクシーて流行ってたなー。いまあるんでしょうか?
そして30歳で20歳を捕まえるなんて、どんなメールしたんや!とか考えてた。
今だったら捕まるんかなー。あ。セーフか別に。
その夏から専門学校へ入るための数学の勉強を始めた。STへの道のりはまだまだ。
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